百蔵山 | 絶景の富士山と不思議な鉱泉、渓谷美に映える奇妙な橋が楽しいコース

百蔵山の詳細情報

難易度: ★ ★ ☆ ☆ ☆
トレイル出現率: ★ ★ ☆ ☆ ☆
スタート: 猿橋駅
ゴール: 猿橋駅
距離: 13 km
標高: 1003.4 m
高低差: 683 m
歩行時間: 4時間半

百蔵山コースガイド

trail of momokura mount
Trail of momokura mount
  1. 猿橋駅
  2. 福泉寺
  3. 百蔵山
  4. 百蔵山登山口バス停
  5. 湯立人鉱泉
  6. 猿橋
  7. 猿橋駅

百蔵山地図

百蔵山の地図 | クリックすると別タブで拡大図が開きます。
百蔵山の地図 | クリックすると別タブで拡大図が開きます。

百蔵山へのアクセス方法

JR猿橋駅の北口
JR猿橋駅の北口

新宿駅を出発した場合

新宿

中央線: 53 分

高尾駅

中央本線: 32 分

猿橋駅

交通費
2640 円 (往復)

百蔵山のアドバイス

山頂を過ぎてからの急坂は木や突き出した岩につかまり注意してゆっくり進みましょう。
滑りやすいので登山靴かハイキングブーツがお勧めです。
もし隣の扇山まで縦走するなら鳥沢駅まで4時間はみてください。

百蔵山の特徴

富士山を背景に山頂でのグループフォト
富士山を背景に山頂でのグループフォト

百蔵山はJR猿橋駅からバス等を使わず直接ハイキングを楽しめるのでハイカーに人気です。山頂から見事な富士山が見られるのも人気の秘密です。
百蔵山には5つのハイキングコースがありますがこのブログでは猿橋駅から葛野川を渡り福泉寺から山頂に進むルートをご紹介いたします。

ハイキングコースの終点には「ゆたんど鉱泉」と呼ばれるミステリアスな雰囲気の温泉と、渓谷美の見事な猿橋よ呼ばれる橋もご紹介いたします。

猿橋駅北口から出発し桂川を渡ると百蔵山が見えてきます。
そのまままっすぐ行けば百蔵山登山口ですがここでご紹介するのは左に曲がり葛野川沿いに進むコースです。
この川沿いのコースには左に岩殿山、右に百蔵山を長めな側進むことが出来ます。

暫く進むと再び舗装された道路に出ます、やがて左に福泉寺が見えてきます。
福泉寺の門の前の道を左に曲がり集落の中をしばらく進むとトレイルに入ります。

岩殿山と集落を眼下にとらえながら心地の良いトレイルを進みます。
小さな祠を過ぎると急峻な坂道が暫く続きますがここを過ぎる比較的緩やかな尾根道が続き頂上です。

福泉寺から百蔵山の頂上にはおよそ2時間ほどで到着します。
頂上は広場になっていています。
何故かハイカーさん達は皆さん同じ方向を向いてランチを食べています。
そうです、皆さん富士山の方向を見ながら食事を楽しんでいるのですね。
百蔵山の山頂からは秀麗富嶽十二景に選出され、天気が良ければ見事な富士山を見ることが出来ます。

頂上を過ぎて暫く進むと右に曲がり、このコースで一番の急坂が現れます。
ここは転ばないようにゆっくり慎重に進んでください。
およそ1時間で百蔵山登山口バス停に到着します。

最後の目的地である「ゆたんど鉱泉」は見た目は個人宅のような不思議な温泉です。
最近は週末の土曜と日曜しか営業していないようですがシャワーと天然温泉と広い休息室でゆっくり休めます。入浴料は1000円です。私達が伺った時はサービスでお漬物を出して頂きました。

ひとっ風呂浴びてすっきりしたら、近所の猿橋に立ち寄ることをお勧めします。
この橋は江戸時代に日本三奇橋として有名になりました。

百蔵山ハイキングの後は…

Yutando Kosen 湯立人鉱泉
湯立人鉱泉

湯立人鉱泉

湯立人鉱泉は民家のような外観から温泉とは気が付かないかもしれません、しかし300年前から続く由緒ある鉱泉なのです。

営業時間: 12 時 – 17 時
営業日: 土曜、日曜のみ
アクセス: 猿橋駅北口から徒歩15分
電話: 0554-22-0622

猿橋

紅葉の猿橋
紅葉の猿橋

浮世絵師 歌川広重が描いた甲陽猿橋之図

猿橋は江戸時代「日本三奇橋」として有名になりました。
その奇妙な構造は、当時の大工があまりにも深い渓谷で難航していたところ、
多くの猿が連なって対岸に渡る姿をヒントに建設された伝説があります。

歌川広重は1841年にこの猿橋に訪れ「甲陽猿橋之図」を完成させています。
縦に長い斬新な構図で広重作品の傑作と謳われています。

甲陽猿橋之図(こうようさるはしのず)|  歌川広重  (1797–1858 )
甲陽猿橋之図(こうようさるはしのず)| 歌川広重 (1797–1858 )
猿橋から見た紅葉の渓谷
猿橋から見た紅葉の渓谷

山梨観光でアクセス簡単!日本三大奇橋「猿橋」の美しく奇妙な伝説

「猿の架け橋!?」

掛川の深く美しい渓谷に架かる名勝 猿橋。
「錦帯橋」、「木曽の浅」とともに日本三大奇橋に選ばれ、長さ30.9m、幅3.3m、高さ31mのその姿は橋脚を全く使わずに、鋭くそびえ立つ両岸から張り出した四層の補強材によって支えられている。

猿橋を支える四層のはね木
猿橋を支える四層のはね木

猿橋の珍しい構造の起源は定かではないが、推古天皇の時代(西暦600年頃)、百済からやって来た造園博士の志羅呼(シラコ)が、深い渓谷に何度も阻まれてきた橋の建築を引き受けた。
彼はいろいろな方法を試みたがうまくいかず諦めかけたところ、沢山の猿が繋がり合って対岸へ渡っていく姿からこの橋の構造を思いつき、ついに掛川渓谷には橋がかかったという。
猿橋の名前の由来もこの伝説からつけられたそうだ。
ちなみにこの猿たちの伝説を彷彿とさせるイメージが現在の橋の欄干のデザインにみることが出来る。

猿橋の欄干
猿橋の欄干に描かれた猿の架け橋

記録によると、聖護院の旅日記『廻国雑記』に猿橋の記述があるため、500年前には確かに存在していたことがわかっている。

「文人たちも愛した猿橋の渓谷美」

猿橋から眺める掛川の渓谷美
猿橋から眺める掛川の渓谷美

四季折々に変化する美しい渓谷に架かる奇橋の景観は、江戸幕府により五街道の一つとして整備された甲州街道きっての名勝とうたわれ、多くの文人・墨客が訪れた。
中でも歌川広重は、非常に感動し『甲陽猿橋之図』を描いている。

現在の猿橋は昭和59年に、嘉永4年(1851)の資料をもとに忠実に復元されたはh氏である。明治以降になると、猿橋を挟んで次々と新しい橋が架かり、険しくも美しい景観とともに歴史ある橋を一挙に眺めることができる。

歌川(安藤)広重浮世絵『甲陽猿橋之図

歌川(安藤)広重浮世絵『甲陽猿橋之図』
歌川(安藤)広重浮世絵『甲陽猿橋之図』

天保2年(1842)に刊行された広重画『甲陽猿橋之図』は、甲府道祖神祭の幕絵の制作のために甲府に赴く途中で立ち寄った猿橋の景観を数枚のスケッチと自身の記憶を頼りに構成した非常に大きな作品である。
「言語に絶えたり、拙筆に写し難し」とまで言わせた猿橋の錦絵は、広重の作品の中でも最高傑作との声があるほどだ。

八ツ沢発電所一号水路橋

八ツ沢発電所一号水路橋
猿橋から眺める八ツ沢発電所一号水路橋

名勝 猿橋から望むもうひとつの物語

明治45年に建設された八ツ沢発電所に送水するために造られた水路橋。
鉄筋コンクリート製で、橋の両水門には駒橋の発電施設と同様の赤レンガが使用されている。
素材の特徴を活かした非常に斬新なデザインは、渓谷の美しさに溶け込んでいる。

猿橋へのアクセス情報

お車で:中央自動車道大月ICより15分、国道20号「新猿橋西」信号を左折
電車で:JR中央本線猿橋駅下車 徒歩15分
中央高速バスで:猿橋バス停下車 徒歩10分