三浦岩礁のみち | 風と波が創り出したアートな岩場の海岸を歩いてマグロ丼を頂く

三浦半島への一日ハイキング!

miura peninsula

三浦半島は神奈川県の南部に位置する半島で千葉県の房総半島と伴に東京湾をかたち造っています。
その三浦半島の中でも「岩礁のみち」は手つかずの自然が創り出した東京近郊で日帰り体験できる貴重なネイチャーウォークコースです。
品川発の京浜急行ラインを利用するか、JR横須賀線を利用することでアクセスが可能です。

岩礁の路へのハイキング・ガイド

エリア: 神奈川県三浦市
アクセス: 京浜急行線三浦海岸駅から京浜急行バスで劒崎行きに乗り20分、劒崎下車
スタート: 劒崎バス停
ゴール: 宮川町バス停
難易度: ★ ☆ ☆ ☆ ☆
トレイル出現率: ★ ☆ ☆ ☆ ☆
総距離: 10.3 km
累計標高差: 40 m
歩行時間: 3 hours
見どころ: 険しい海岸線と海の景色、劒崎灯台、洞窟、弥生時代の住居、海苔の栽培
注意点: 波が高い場合は通り抜け出来ない箇所や危険なルートがあります。
出発前に満潮時間と干潮時間を必ずチェックしましょう。
https://www.data.jma.go.jp/gmd/kaiyou/db/tide/suisan/suisan.php?stn=Z1

三浦岩礁のみちへのアクセス方法

品川駅から京浜急行線)で特急か快速特急の三崎口行に乗って三浦海岸で下車。
三浦海岸駅の唯一の改札口を出ると右側にある2番バス乗り場から劒崎行を選んで乗り込みましょう。
バスは海岸線沿いの国道を走ります、ウィンドサーフィンや船が行き交うのを眺めていると20分程で終点の劒崎に到着します。バスの料金は290円です。

三浦岩礁のみちの地図

三浦岩礁の道は環境省が管理する関東ふれあいの道の一部です。

岩礁のみちの全体地図 | クリックすると別タブで拡大図が開きます。
岩礁のみちの全体地図 | クリックすると別タブで拡大図が開きます。

これらの3枚の地図は国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものをこのブログの著者が加工したものである。

劒崎(つるぎさき)バス停から毘沙門湾(びしゃもんわん)

三浦岩礁のみち前半の地図 | クリックすると別タブで拡大図が開きます。
三浦岩礁のみち前半の地図 | クリックすると別タブで拡大図が開きます。

地図の後半はコチラをクリックしてください。

バスが進行してきた方向に向けて少し歩くとバス停からおよそ50m程先に「剣崎灯台方面」と書かれた小さな看板が見えます。

剣崎灯台方面と記された看板
剣崎灯台方面と記された看板

看板の指示に従って左に曲がると暫くの間長閑な大根畑の田舎道を歩いて行きます。
すこし進むと進行方向に白い灯台がチラチラと見えてきます。
もし天気が良ければ、振り返ると見事な富士山の姿も楽しめるます。
トンビやカモメが空を行き交う牧歌的な光景をリラックスしてのんびりと進んでいくと東京湾の向こう側に壮大な房総半島も見えます。
この辺りで左側に有料の駐車場とトイレがあります。
駐車場を過ぎると灯台へと続く小道が右側に見えてきます、せっかくなので灯台にも立ち寄ってみましょう、この灯台は江戸幕府が1866年にアメリカ、イギリス、フランス、オランダの4カ国と結んだ「租税条約」による建造を約束した8つの灯台の1つでだったとの事です。

灯台のデザイナーはリチャード・ヘンリー・ブラントンという灯台設計士でした。
灯台のデザイナーはリチャード・ヘンリー・ブラントンという灯台設計士でした。

先ほどの分岐まで戻って坂道を少し下ると直ぐにビーチです、ここからいよいよ岩礁のみちがスタートします。
海岸づたいに右方向に進んで岩場の路が暫く続きます。
岩場はもし転んだり落ちたりしたら怪我や骨折の危険もあるので慎重に進みましょう。

これらの路は満潮時に波の下に消えます。
これらの路は満潮時に波の下に消えます。

暫く岩のアドベンチャーコースを楽しんだら江奈湾に到着します。
江奈湾は静かな漁村で小さな昔ながらの売店があるので軽食やスナック菓子が買えます。江奈湾では夏の間カニなどの小さな動植物や鳥を発見することが出来ます、また冬の間なら水仙などの可憐な姿を楽しむことが出来ます。

水仙 2019 1月
水仙 2019 1月

江奈湾から少し坂を上った途中に分かれ道があります。
ここはトンネル方向ではなく、坂を上ってゆく右方向に進みましょう。
坂を上り切ったら、左方向に「岩礁のみち」の看板が出ているので見逃さないようにしましょう。
左に曲がり暫く坂を下ると慈雲寺という古い寺があります。ここを過ぎると再び暫く海岸線の路が続きます。
しばらく海岸沿いに歩くと巨大な洞窟があります、この洞窟は古代の弥生人の住居で中に入ることが出来ます。

紀元前10世紀から西暦3世紀までの住居
紀元前10世紀から西暦3世紀までの住居

毘沙門湾から宮川町バス停まで

三浦岩礁のみち後半の地図 | クリックすると別タブで拡大図が開きます。
三浦岩礁のみち後半の地図 | クリックすると別タブで拡大図が開きます。

毘沙門湾に到着すると暫くは舗装された県道を歩きます。
左側にある「岩礁のみち」の看板を見逃さないようにして、このサインを左方向に曲がりましょう。

関東ふれあい道の看板
関東ふれあい道の看板

小さな漁村の中を通過して再び岩場の海岸沿いの路に入ります。
海岸沿い未舗装の路に入る手前にトイレがあるので利用するとよい。

ここからが三浦岩礁のみちと呼ばれるこのトレイルのハイライトです。
風と波が長い時間をかけて造りだした奇妙で美しい奇岩の数々が我々ハイカーの目を魅了します。
しばらく歩くと広く開けた広大な丘が現れます、丘の下が大きく窪んで巨大な洞窟が険しい不気味に岩肌を抉っています。
一種異様な迫力を感じるこの場所は「盗人狩(ぬすっとがり)」と呼ばれ丘で、その昔盗賊がこの丘の上に逃げ崖から下を覗き込んだ際に恐怖に足がすくんで捕らえられた伝説からその名が付きました。

盗人狩
盗人狩

盗人狩を経て、いくつかの大きな洞窟と奇岩を通りすぎると宮川湾に到着します、ここが岩礁のみちの終点となります。
この小さな港には綺麗なトイレが設置されているので利用しましょう。
トイレから少し進むとこじんまりとした漁村の食堂「まるよし食堂」が現れます。
「カマトロ丼」が人気メニューで季節限定の「はばのり定食」もおすすめです。

かまとろ丼定食 1200円
かまとろ丼定食 1200円

宮川町バス停はこの食堂から続く坂を上り切った場所にあります。
バスは1時間に1本ほどでそれほど頻繁にはないので時間の都合が悪いようでしたらそこから15分程度歩く栄町バス停まで徒歩で行くことをお勧めします。