高尾山でナイト・ハイキング | ムササビを観察する方法

夜の薬王院
夜の薬王院

このハイキングコースへのアクセス:

高尾山のハイキングコースへは京王高尾線 高尾山口駅で下車します。
新宿からおよそ1時間程度で到着します、京王電鉄の高尾駅とは別の駅なのでお気を付けください。

高尾山ナイトハイクの概要:

2018年の夏は私にとってあまりにも暑く、日中は趣味の登山を楽しむのも困難状態であったため、8月15日に夕方からのナイト・ハイキングに高尾山へ出かけてきました。
高尾山を選んだのには二つの理由があります。

一つ目はムササビ観察です。
高尾山の薬王院周辺では多くのムササビが生息していて、彼らは夜行性なので日没後に私達ハイカーも観察することが出来ます。

二つ目の理由は高尾さんから眺める東京の夜景です。
高尾山のケーブルカー乗り場周辺からは東京の夜景が一望可能で、天気が良ければ東京タワーはスカイツリーまで眺めることが可能です。

もしムササビを発見出来なかったとしても、少なくとも夜景は楽しむことが出来ます。

夕暮れの高尾山 薬王院前の舗装道
夕暮れの高尾山 薬王院前の舗装道

この日の持ち物:

• 登山靴

• 十分な水

• 軽食(おにぎり)

• 虫よけスプレー

• 着替え(もし下山して温泉に入るのなら)

• ヘッドライトと赤いセロハン
↓↓↓↓

ムササビは非常に憶病な生き物のため直接光を当てると怖がって巣穴から出てきません。赤い光はムササビが認識しずらいらしいので、必ずライトに赤いセロハンを被せてセロテープで止めましょう。
赤いセロハンは100円ショップで購入しました、私はヘッドライトを持っていきましたが市販の一般的なライトでも構いません。

 

この日のスケジュール:

京王高尾線高尾山口駅(4:00 PM)
(高尾山にはいくつかのハイキングコースがありますが、この日私は「稲荷山コース」を選択しました。)

高尾山山頂(5:30 PM)

薬王院有喜寺(6:00 PM)
(ムササビ観察を実行するには薬王院の社務所に届を提出しましょう。)

ケーブルカー 高尾山駅(7:30 PM)

京王高尾線高尾山口駅(8:30 PM)

結果としてムササビは見れたのか?

この日、私はムササビを見ることが出来ました、以下に具体的な行動をまとめます。

・午後6:00
予定通り薬王院に到着しました、この日の日没は6:32分の予定です。
さっそくムササビの巣となる樹洞を探します。

樹洞(じゅどう)
樹洞(じゅどう)

樹洞(じゅどう)は、樹皮がはがれて木のなかが腐るなどして隙間が開き、できた洞窟状の空間をいう。主に広葉樹でできる。大きいものはがらんどうとも。さまざまな動物の隠れ場所や巣になる。
引用:Wikipedia

・午後6:30
到着して30分で私はムササビのそれらしき樹洞を2つほど見つけました。
場所は奥の不動院の裏とそこから山頂へと続く階段の途中です。日没まであと数分でしたのでその場で日暮れを待ちました。

・午後6:45
階段途中の樹洞を15分間観察し続けたのですがムササビは現れず、仕方がないのでもう一つ目を付けていた奥の不動院の裏に向かいます。
樹の下まで来てライトを点灯し、恐る恐る樹洞を見上げると。

いました!!!

樹の中間にぽっかりとあいた空洞からハッキリとムササビの赤く光る瞳がこちらを見返しています!
あまりライトを当ててしまうとムササビが怖がって出てこないと知りつつ、初めてのムササビとの対面に私は嬉しさと興奮を隠しきれず何度も巣穴にライトを当ててしまいます。
しかしこの私の軽率な行動のせいかムササビは一向に巣穴から出てきません。

・午後7:10
ムササビを発見した際の興奮が少しずつ鎮まり、私はライトを巣穴からずらして当てるように心掛けました。
するとムササビは安心したのか、スルリと巣穴から抜け出てきて私に全貌を見せてくれました。
初めて対面したムササビは想像以上に大きく、驚いたことに猫くらいの大きさでした。
これは後ほど調べてわかったことですが、私が当初想像していた小さな空飛ぶ生物はムササビ(平均体長25~50cm)ではなく小さなモモンガ(平均体長15~20cm)でした、ムササビは別名「空飛ぶ座布団」とも呼ばれネズム目の中では国内最大級の種との事です。

・午後7:15分
巣から這い出たムササビはその後周辺の樹をしばらくさまよった後、森の奥に消えてしまいました。
結局この日は空飛びムササビをこの目で見ることは叶いませんでした。
今思うと、ついに姿を現したムササビに私が興奮しすぎて再びライトを当て過ぎてしまったのが原因かと思われます。

この日得た経験はムササビを発見してもライトを直接当てすぎないことです。
どうやらムササビはとても憶病な生き物でライトを当てすぎると警戒して動かなくなってしまう習性があるようです。

後日私は「空飛ぶ座布団」と呼ばれる空を滑空するムササビの雄姿を目撃することが出来るのですが、まさにこの時の経験と反省が役に立ったと言えます。
それはまた、別のブログにまとめます。

ハイキングコースの地図:


↑クリックすると別タブで大きい地図が開きます。↑

ムササビ観察時の注意:

  • ムササビを直接照らしたい場合は、赤いセロハン紙を使い、赤い光で静かに照らし、観察しましょう。
  • 大声は出さずに、静かに観察しましょう。
  • ストロボでの撮影を最小限に抑えましょう。
  • 焚火は禁止されています。
  • テントの設置は禁止されています。
  • ゴミを放置しないでください。
  • 生き物を脅かす行為をやめてください。
  • フェンスや植え込みをしないでください。
  • 建物の内部を強力な光で照らさないでください。

ハイキングの後は?:

ハイキングコースのゴールである高尾山口駅には温泉があります。
京王高尾山温泉「極楽湯」は入浴料金1,000円で露天風呂や様々な対応の浴槽やサウナを楽しむことが可能です。
もし温泉でリラックスして帰るのならば、着替えを持ってきましょう。Onsen of Mt.takao

店舗情報:

名称: 京王高尾山温泉 極楽湯
住所: 東京都八王子市高尾町7-2229
電話:  042-663-4126
公式サイト: http://www.takaosan-onsen.jp/english/
アクセス : 高尾山口駅直結 徒歩1分
休日: 年中無休
営業時間: 8: 00 ~ 23: 00 (最終入場 22: 00)
入浴料金 : 1000 円